今から約12年前、当時はカメラにまったく興味がなかったにもかかわらず、仕事の都合で商品撮影を担当することになり、独学で少しずつデジタル撮影と編集を学び始めました。それから数年が経ち、人様に見せても差し支えないと感じられる写真が撮れるようになった頃、Nikon D500を購入。そこから先は悪い癖が顔を出し、フルサイズにも興味が湧いてD810を手に入れることになります。D810も完成度の高い素晴らしいカメラでしたが、その存在感を上回るD850がどうしても気になり、結果的にこのD850を迎えるに至りました。もともとカメラに強い関心があったわけではない私にとって、いつもこのカメラと一緒に出かけたいと思わせてくれた存在は、D850が初めてだったように思います。
4575万画素のD850。高解像度を誇る一眼レフの完成形。一方で、NIKKOR 50mm f/1.4Dは、AF-D世代の昔ながらの標準レンズ。AFも使えるこの組み合わせで、代々木、明治神宮を、散歩してきました。












今でも根強い人気のあるレンズですよね。私の周りにも、このレンズをほぼ付けっぱなしで使っている人が何人かいます。いわゆるレンズの「ボケ」という要素は、興味のない人からすれば (大抵の場合そうですが) まったく意味の分からない世界だと思います。私自身も決して知見が深いわけではありませんが、このレンズの描くボケは、どこかうるさいというか、時空が歪んだような感覚があり、一般的に言われる滑らかなボケとは明らかに異なる世界観を持っていると感じます。それでいて、不思議と目を離せず、見れば見るほど引き込まれていく。整ってはいないのに、なぜか引っかかり続ける。そんな独特の魅力を持ったレンズだと思います。


