先日、小田急線の代々木八幡駅から、恵比寿ガーデンプレイスまでカメラ散歩してきました。酷暑が終わったと思ったら、急に12月の寒さを感じるようになりましたが、この日は散歩に適した気温で、終始、快適に歩くことができました。恵比寿ガーデンプレイス内の、東京都写真美術館での展示が見たくなり、このルートを決定。写真を撮りながら歩いたら、2時間超えるかな?、という計算。楽しんでいきましょう!(自分に言い聞かせる)カメラやレンズの情報は一番下に書いているので、興味のある方は最後を読んでください。今回はオールドレンズなので、優しい描写です。

朝8時に世田谷代田駅を出発。まずは下北沢駅まで*ボーナストラックを歩いていきます。(ボーナストラックとは、小田急線下北沢駅が地下化したことによって、前後の駅も地下化したため、その線路跡を商業施設&遊歩道にしたオシャレな通り。適度にユルい感じがいいのです)

朝から美しいものが目に入ります。

ひっそりと紅葉。

下北沢駅から小田急線に乗り、代々木八幡駅で降りました。数えるくらいしか降りたことないけど、なんとなく地理は把握しているので大丈夫。ここから、富ヶ谷1丁目通り (奥渋通り)を、ひたすら真っ直ぐ歩きます。ずっーと真っ直ぐ、渋谷文化村まで歩いていく感じです。

逆光気味のこの写真、いい感じ。朝だから人がまだいません。いわゆる、”奥渋”へ続く道。

通りのショーウインドーを眺めるのも面白い。ヴェールがかかったような写り。

文化村跡地。奥の建物の構造がたまらなく格好いいので、ここは通るたびに撮ってしまう。建物がなくなったことで、今まで見えなかったものが見えてくるという面白さ。

センター街へ入っていきます。しかし、外国人の観光客が多いです。

オールドレンズでの逆光撮影は、フィルム時代の人たちからしたら御法度なんだろうけど、デジタルになったら表現の一部になってしまった。物の進化は常識をどんどん壊していくし、その進化のスピードが段々早くなっている気がします。それにしても、スクランブル交差点は朝から人が多い。そして交差点を渡ると、何やら行列が目に入ってきます。どうやら、ハチ公前で外国人が行列を作って並んで、順番でハチ公と記念撮影しています。どんな情報が回っているんだろう? ハチ公もびっくりですね。

渋谷駅は、縁のない街になってしまいましたが、新しいビルの造形を見ているのは楽しい。

渋谷駅先にある国道246を歩道橋で渡り、かつて東急線が地上の2階にあった辺りの地上の跡地は、渋谷ストリームというらしい。数年前まで、ここに流れている渋谷川は、まさにドブ川という名前に相応しい川だったのに、今では整備されてとても綺麗になっている。景色の変わりように驚きながら、足を進めていく。すると路上に、酒瓶にススキを生けて置いているのを見つける。粋なことをする人がいるもんです。

思わず立ち止まって撮ってしまった看板。「人生ってむずかしい」、人によってむずかしさは色々だな。

それにしてもよくボケるレンズです。70年前のレンズとは思えません。

光の差し方が格好いい。

色と壁とバスの屋根とのバランスに惹かれて。

やっと恵比寿駅に着いて最後の坂登り。目の前はガーデンプレイスです。

着きました!計算通り、2時間かかりました。この記事の写真も多くなってしまったので、東京都写真美術館の展示内容の写真は、次の記事で紹介します。

展示を見終えて外に出ると、光が強くなってきました。また自分の日常が始まります。

恵比寿駅に並ぶ電光の看板。お酒はやめたんだけど、少し飲みたい気分になってしまいましたね。

今回はこの組み合わせで歩いてきました。
カメラ : FUJIFILM X-E4
レンズ : Leica Summicron f/2 (1st沈胴)
アダプター : SHOTEN ヘリコイド付き
1950年代のレンズです。

レンズに少し曇りがあるので、霧がかった写りになりますが、それもまたいい表現でした。撮影中の絞りは、全てf/2.8で撮影。APS-Cセンサーサイズの割には、ボケ方がすごいなと思いました。APS-Cセンサーサイズなので、焦点距離が1.5倍になって、35mm換算、75mmあたりになる。最初はやりにくかったけど、慣れてくるとちゃんと75mmの目になってきて面白い。レンズのボケ方に助けられている部分もありますが…でも、楽しければいいんです。作品じゃないんだから。LeicaのM3で長く使ってましたが、フィルムでは絞って使うので、この開放付近の描写には驚きです。

FUJIFILM のフィルムシュミレーションは、CLASSIC Neg (クラシックネガ) をあてています。FUJIFILMの様々なフィルムシュミレーションは本当に描写が心地いい。長くフィルムを作ってきた会社の、デジタルになってからの提案の仕方がニクイというか。くすぐるものがありますね。

